
ドローン飛行カテゴリーの概要と実際の利用例
ドローンの飛行には、安全を守るための3つの主要なカテゴリー(カテゴリーⅠ、Ⅱ、Ⅲ)があります。本記事では、それぞれの飛行カテゴリーの違い、許可・承認が必要となる特定飛行の条件、そして安全にドローンを活用するための対策を、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。「自分のドローン飛行はどのカテゴリーに該当するの?」「許可申請が必要な場合は?」といった疑問を解決し、安全で安心なドローン運用にお役立てください。
1【許可不要】カテゴリーⅠとは?特定飛行との違いと安全に飛ばすための注意点
1.1. カテゴリーⅠ(非特定飛行):許可・承認が不要なケース
カテゴリーⅠは、特定飛行に該当しない飛行に当たります。航空法において、飛行許可承認が不要な飛行形態となります。
1.2. 知っておくべき!特定飛行とは?許可が必要な10のケース
特定飛行とは、航空法で定められた、通常よりもリスクが高いと判断される飛行形態であり、国土交通省への許可・承認申請が義務付けられています。
具体的には、以下の10のケースが該当します。
① 人口集中地区(DID)での飛行
人口が集中している地区ではドローンが不具合など起こして墜落したときに人や物に接触する可能性が高くなるので、許可申請が必要です。人口集中地区はDID地区とも呼ばれています。空域の具体的な調べ方は国土地理院地図内で、「人口集中地区」を選択すると、赤色で表示されます。
付近に人が誰もいなくても、自分の所有地でドローンを飛ばすときも人口集中地区内の空域であれば許可申請が必要です。
② 夜間の飛行
夜間(日没から日の出まで)ではドローンの位置や周りの障害物などの把握も難しくなるので危険です。ドローンの適切な操作が難しくなり、墜落や機体を見失う可能性が高まります。日により地域により夕暮れの時間は異なります。夜間に飛ばす可能性が少しでもあるのであれば、あらかじめ許可を取得しておきましょう。具体的には、夕方などにお仕事が終わられる方などは許可承認申請を行うことをお勧めいたします。
③ 目視外飛行
目視とは、ドローンを飛ばしている人が自分の目で直接ドローンを見ることです。
コンタクトレンズや眼鏡をつけていてもかまいませんが、双眼鏡やドローンのカメラ映像が映しだされているモニターを見ながらドローンを飛ばしたり、ゴーグルを付けて飛ばすFPV(ファーストパーソンビュー)飛行でドローンを飛ばすと、目視ではなくなるので許可申請が必要です。
視野が限定されて、周囲の状況を広く確認できないので、枝葉をプロペラに巻き込んだり、まわりに人や障害物がないかどうかの判断が難しくなり、危険性が高まるからです。
④ 人または物件の30m以内での飛行
ドローンは、人または物件から30m以上の距離を保って飛行させることになっています。30mの距離を保てない場合は、強風が吹いたり操縦ミスにより接触のリスクが高まるので許可申請が必要です。人というのは第三者、物件というのは第三者が管理している建物や自動車などの物件です。木や雑草などの自然に存在しているものは物件ではありません。物件として見落としやすいものとしては、電柱・電線・信号機・街灯などです。人が少ないからと思い田舎などでドローンを飛ばすときには注意が必要です。
⑤ 空港など周辺の空域
空港やヘリポートの周辺は、人が乗っている飛行機やヘリコプターとぶつかる可能性が高いので許可申請が必要です。空域の具体的な調べ方は国土地理院地図とインターネットで検索し「空港等の周辺空域(航空局)」を選択すると、黄緑色で表示されます。空港やヘリポートごとに、それぞれ許可申請が必要な高度が決まっています。羽田空港や中部国際空港のような大きな空港では「高さ制限回答システム」というものがあります。国土地理院地図と同じようにインターネットで検索して住所を入力すると許可申請の必要な高さ(標高)がわかります。
⑥ 地表または水面から150m以上の空域
この高さは、人が乗っている飛行機やヘリコプターとぶつかる可能性あるため許可申請が必要です。この150m以上というのは、標高(海抜)ではなく、「地表または水面」から150mです。
⑦ イベント会場上空の飛行
夏祭りや屋外で開催されるコンサート・花火大会など沢山の人が集まるイベントが行われている場所の上空ではドローンが落ちたときに被害が大きくなる可能性が高いので、飛ばすためには許可申請が必要です。昔は包括申請でも飛行できたのですが、事故があり現在では個別申請が必要になっておりますので許可取得までの期間は十分に取り早めの計画を立てることをお勧めします。
⑧ 危険物の輸送
バッテリー(電池)、ガス、燃料、農薬や火薬類を輸送するときに飛行許可が必要です。なぜなら、墜落したら被害が大きくなる可能性が高いからです。
⑨ 物件の投下
ドローンから物件を投下すると、地上にいる人や物件に危害が出たり、ドローン自体も物件を投下するときにバランスを崩す可能性があったり危険なので、許可申請が必要です。物件は物だけではなく、液体や霧状のものも物件投下になります。農薬はもちろん、危険は少ないですが、水を散布するときも物件投下の許可申請が必要です。
⑩ 緊急用務空域
大規模な災害が発生した場合などに設定されます。普段は飛ばせていても、国土交通省が災害などにより緊急用務空域を指定した場合は、原則飛行禁止になります。そのような場合は、操縦が難しいだけではなく、緊急ヘリへの衝突やドローン墜落による緊急車両への影響など二次災害をまねくリスクが高くなるからです。
これら①~➉の飛行は、通常の飛行よりもリスクが高いため、国土交通省への許可承認申請が義務付けられています。
このような飛行を特定飛行と言っております。
このカテゴリーⅠでは、特定飛行に該当しない飛行なので許可や承認は不要ですが、安全確保のために以下のことはきおつけておきましょう。
- 周囲の状況確認:飛行前に人がいないことを確認。
- 機体点検:バッテリー残量、プロペラの損傷確認。
- 気象条件確認:強風や雨天時は飛行を控える。

国土交通省提供 飛行カテゴリー決定のフロー図
2.カテゴリーⅠのフロー図
グレーの塗りつぶしがカテゴリーⅠにあたります。2つあり同じ内容です。
特定飛行に該当する飛行を実施する→NO(特定飛行ではない飛行)リスクが低いので飛行許可承認がいりません。
以下のいずれかに該当(①~⑨上記=特定飛行)→NO(特定飛行ではない飛行)リスクが低いので飛行許可承認がいりません。
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2【条件付き許可】カテゴリーⅡとは?立入管理措置とⅡA・ⅡBの違い
2.1 カテゴリーⅡ(立入管理措置あり):特定飛行の種類と許可の条件
カテゴリーⅡでは、特定飛行のうち、無人航空機の飛行経路下で第三者が立ち入らないよう措置を取った上での飛行が該当します。
立入管理措置とは、ドローンを飛行させる際に、第三者が無意識に飛行エリアに立ち入らないようにするための措置です。この措置は、ドローンが第三者の上空を飛行しないように注意をはらい、人や物に接触することによる事故を防ぐために非常に重要であり、特に公共の場所や人が多く集まる場所での飛行では必須となります。
特定飛行における立入管理措置の要点はこちらの解説を確認ください👇
第三者の上空とは、第三者が運転する車であったり、船舶の直上だけではなく、実際に飛ばしている時にドローンが落下してしまい危険が想定される範囲のことになります。第三者が静止車両や建物の中にいる場合は第三者の上空から除かれていますので注意ください。
それでは第三者とはどのような者なのでしょうか?
第三者とはドローンの飛行に直接的・間接的にかかわっていない、身元が特定されていない人です。ドローン飛行に直接的にかかわっている者の具体例は、操縦者(操縦する可能性のあるもの)、補助者などです。ドローン飛行に間接的にかかわっている者の具体例は、映画やCMの撮影における俳優やスタッフ、学校などでの一文字の空撮における生徒・先生(付近住民などの見学者は除かれていますので注意が必要です。)などです。
2.2 カテゴリーⅡAとカテゴリーⅡB:許可要件と包括申請の違い
カテゴリーⅡの飛行は、飛行リスクに応じてカテゴリーⅡAと包括申請等のカテゴリーⅡBの2種類があります。
カテゴリーⅡAとは(個別申請が必要なもの)
総重量が25kg以上の飛行
空港などの周辺
150m以上の上空
催し場所の上空
危険物の輸送
物件の投下
カテゴリーⅡB(特定飛行のうち包括申請で飛行が行えるもの)とは
人口集中地区
夜間での飛行
目視外での飛行
人又は物件との距離が30m未満

国土交通省提供 飛行カテゴリー決定のフロー図
2.3 カテゴリーⅡのフロー図
グリーンの塗りつぶし部3つとブルーの塗りつぶし部1つがカテゴリーⅡにあたります。
①特定飛行に該当する飛行を実施する→YES 立入管理措置を講じる→YES 総重量が25㎏未満→NO=カテゴリーⅡ(カテゴリーⅡA)に当たり許可承認申請が必要な飛行になります。
②特定飛行に該当する飛行を実施する→YES 立入管理措置を講じる→YES 総重量が25㎏未満→YES 以下のいずれかに該当→YES=カテゴリーⅡ(カテゴリーⅡA)に当たり許可承認申請が必要な飛行になります。
③特定飛行に該当する飛行を実施する→YES 立入管理措置を講じる→YES 総重量が25㎏未満→YES 以下のいずれかに該当→NO 以下のいずれかに該当→YES 第2種機体認証と二等操縦者技能証明以上を有する→NO=カテゴリーⅡ(カテゴリーⅡB包括申請)に当たり許可承認申請が必要な飛行になります。
④特定飛行に該当する飛行を実施する→YES 立入管理措置を講じる→YES 総重量が25㎏未満→YES 以下のいずれかに該当→NO 以下のいずれかに該当→YES 第二種機体認証と二等操縦者技能証明以上を有する→YES=カテゴリーⅡ(カテゴリーⅡB包括申請)に当たり許可承認申請が不要な飛行になります。
いわゆる包括申請については、立ち入り管理措置を講じた上で、無人航空機操縦士の技能証明を受けた者が、機体認証を受けた無人航空機を飛行させる場合、飛行マニュアルの作成など無人航空機の飛行の安全を確保するために必要な措置を講ずることにより、許可承認を不要とすることができます。
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3 【高リスク飛行】カテゴリーⅢとは?一等資格と厳格な許可申請
3.1 カテゴリーⅢ(立入管理措置なし):最もリスクの高い飛行
カテゴリーⅢは、特定飛行のうち、立ち入り管理措置を講じない飛行を言います。最もリスクが高い飛行であり、飛行経路下に第三者が存在する可能性のあるケースを指します。
この飛行を行うためには、詳細な飛行計画と安全対策を計画した許可申請が必要です。さらに、操縦者には高度な技術と経験が必要とされます。
立入管理措置詳しくはこちらhttps://dronesekai.jp/archives/577/

国土交通省提供 飛行カテゴリー決定のフロー図
2 カテゴリーⅢフロー図
ピンクの塗りつぶし部1つになります。
特定飛行に該当する飛行を実施する→YES 立入管理措置を講じる→NO 第一種機体認証と一等操縦者技能証明以上を有する→YES=カテゴリーⅢに当たり許可承認申請が必要な飛行になります。 レベル4飛行有人地帯における補助者なし目視外飛行を含むものがカテゴリーⅢに当たります。
まとめ|ドローン飛行カテゴリーを理解して安全な空の利用を!
ドローンの飛行は、カテゴリーⅠ Ⅱ(ⅡA・ⅡB)Ⅲに分類され、それぞれに応じた手続きや安全対策が必要です。安全な飛行を確保するために、以下を意識しましょう。
- カテゴリーの把握:自分の飛行がどのカテゴリーに該当するかを判断。
- 安全対策の徹底:飛行前の事前準備と周囲への配慮。
- 法令順守:必要な手続きや資格を取得し、法律に従った運用。
これにより、ドローンの可能性を最大限に活かしつつ、安全で安心な空の利用を実現しましょう。
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飛行レベルもあったよね!カテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲと飛行レベル1・2・3・4の違いなどを詳しくまとめました👇








