2025年 海でドローンを飛ばすのは違法?基本ルールを解説

 

1 海辺や沖合で飛行する際に必要な規制の概要

日本でドローンを飛行させる際には、航空法や小型無人機等飛行禁止法をはじめとする複数の法律が適用されます。特に海で飛行させる場合、飛行エリアの特性や関係機関との調整が必要となります。本記事では、海での飛行に関して具体的な法的注意点をあげていきます。

 

2 海上を飛ばす場合の航空法による規制

ドローンを飛ばす際には、法律や条例、施設の利用ルールなどを確認しなければなりませんが、海でドローンを飛ばす際はどうでしょうか?

現在ドローン海で飛ばしてはいけないという法律は存在しません。

しかし海であっても航空法の基本的な考え方は同じです。

まずは航空法において、100g以上のドローンが特定飛行を行うかお確認いたしましょう。

 

3 飛行許可承認が必要な場合

以下の状況で飛行させる場合、国土交通省の許可承認が必要です。

 

① 海岸付近の人口集中地区(DID地区)での飛行

海上は人口集中地区から外れることが多いですが、海岸や港は人口集中地区に含まれる場合もありますので国土地理院地図などで調べて確認することが必要です。

 

② 海岸付近の空港などの周辺地域の上空

海岸付近には大きな主要空港がある場合が多く見受けられます。国土地理院地図などで調べて確認することが必要です。

国土地理院地図  赤色 DID地区  緑色 航空周辺

③ 150m以上の高さの区域

④ 緊急用務空域

⑤ 海岸付近での夜間での飛行

日の出日の入りの撮影など夜間に海上で飛行を行う場合、承認が必要になってきます。

 

⑥ 海岸付近での目視外での飛行

海上などで船から飛ばして遠くまで飛行させる場合ドローンが操縦者の視界を離れる場合があります。このような目視外での飛行では承認が必要になってきます。

 

⑦ 海岸付近での人または物件と距離を確保できない飛行

人や船舶、建物、電柱電線から30m未満の距離で飛行させる場合も承認が必要です。

 

⑧ 海岸付近の催し場所上空での飛行

海岸付近でイベントなど行っている場合のドローンの飛行は承認が必要です。

 

⑨ 海岸付近での危険物の輸送

⑩ 海岸付近での物件の投下

 

上記のような特定飛行を行う場合は、海であっても同様に許可承認が必要となってきます。

海だから、人が少ないからという理由で許可なく飛ばした場合は一年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられるので十分注意致しましょう。

 

4 小型無人機飛行禁止法の規制 https://dronesekai.jp/archives/952/

小型無人機飛行禁止法では、国の重要施設の周辺での飛行を規制しております。周辺に該当する施設があるかどうかを確認し存在している場合は、都道府県の県警ごとに対象施設と手続きが定められているので事前に確認する必要があります。

具体的には、海岸周辺などでは防衛関係施設や原子力発電所などの重要施設が多いので注意が必要です。

ドローンフライトナビで確認するとよいでしょう。

黄色範囲がイエローゾーンになります。 

イエローゾーン・レットゾーンなどの詳しい解説はこちらから➡ https://dronesekai.jp/archives/952/

5 海での飛行に関する法律

① 海岸法

海岸線の管理や保護に関する法律である海岸法に基づき、ドローンの使用が制限される場合があります。

具体的には、海岸保全区域での活動については、事前に海岸管理者(各都道府県・地方自治体など)に確認する必要があります。

海岸法に違反した者は罰則として懲役6か月以下または罰金30万円以下に科せられることがあります。

•ドローン海岸管理者に許可提出の流れ

1.市役所に問い合わせ海岸の管理者を探す。

2.ドローン許可の有無を確認し申請用紙・届け出用紙があればそれに沿って記入し提出する。

3.許可書の場合は許可書を受け取る。届け出の場合は海岸管理者に届けるだけです。

 

② 港湾法

港と航路の保全の観点から、ドローンは港湾管理者に従う必要があります。基本的に港でドローンを飛行する際は港湾局(各管理組合)に連絡を入れて確認する必要があります。

 

③ 港則法・海上交通安全法

特定港内において競艇競争・その他行事をしようとするものは、港長(管理者)の許可が必要になります。

その他行事の範囲には、海域上空において、ドローンなどの無人航空機を用いた空撮やイベントなどを実施する場合で、一定の海域を利用し、当該利用が船舶交通に影響を及ぼすおそれがある場合も行事に該当します。

特定港とは、特に大きな船舶が出入りできる港や外国船舶が常時出入りする港のことを言います。

特定港内のドローンの飛行は、港則法の趣旨から考えると船舶交通に影響を及ぼすおそれがあるならば許可を得る必要があると言えます。

特定港に限らず、港則法適用港・港則法区域・港則法航路で飛行する場合は、管理者(海上保安庁)に確認することが必要です。

具体的には、船舶交通が激しい港においては、飛んでいるドローンを重視して管理したいのではなく、ドローンを飛ばすための船舶がいろいろ動く場合があると、ほかの船舶交通に影響を与える可能性が出てくると思われるのでドローンを飛ばすための海上船舶を重視して管理するために許可を取ってくださいというルールになっております。

港則法に違反すると罰則として懲役6か月以下または罰金50万円以下に科せられることがあります。

•ドローン海上保安庁に許可提出の流れ

1.海上保安庁に問い合わせ許可が必要かを確認。

2.許可が必要な場合は、飛行1か月前には飛行計画書を作成

3.飛行計画書をもとに管理担当者と事前協議

4.管理担当者から修正箇所や指摘された場合は修正し、行事許可申請書と添付資料を海上保安庁に提出する。

5.港湾局・港湾課にも連絡する。必要ならば警察署にも連絡する。

6.海上保安部内で審査後、後日許可書が発行されます。

 

④ 海での管理者の調べ方

管理者や港則法の適用エリアは「海しる」のサイトにアクセスして調べることができます。アクセスすると地図が出てきます→目的地をズーム(拡大)します→左のサイドバーより「海事」をクリックします→港則法の適応科目を3つともクリック→赤枠のデータが出力されます→赤枠場所をクリックすると管理しているデータが出てくれます。

管理者がわかりますので必要である許可・届け出を確認しましょう。

または、各都道府県の地方自治体に連絡を取り管理者を確認することもできるので必ず確認いたしましょう。

最後に、船の上からドローンを飛ばす場合、一人で船舶を操縦しながらドローンを飛ばす場合は船舶操縦者法で禁止されておりますのでさらなる注意が必要です。

 

6 海難事故や安全対策

① 天候とバッテリー残量の確認

ドローンを海で飛ばすときは、風の吹き具合を確認し遠くへ飛ばしすぎないことに注意が必要です。海には緊急着陸できる場所がありません。バッテリー残量がなくなったときに着陸できないためそのまま海に水没してしまう事故が起きてしまいます。

海では視界が広くなるので思ったより遠くへ飛ばしがちです。帰還時に向い風だとバッテリーがなくなるため、いつも以上に余裕を持ってバッテリー残量を確認しましょう。

 

② フェールセーフ機能に注意

海上で船舶から離発着させる場合、フェールセーフ機能がリターンツーホームに設定されていると帰還時に船舶が移動していることが多いため水没のリスクが高まります。ホバリングにするなどの対処をする必要があります。

 

③ センサー誤作動の危険性

海上での低空飛行は、センサー誤作動のリスクが高まります。晴れた日など、水面の反射などによってセンサーが誤作動しやすく、機体がゆらゆらしたり、高度維持ができず水没するケースがあります。余裕を持った高度でドローンを飛ばすことを心がけましょう。

 

④ 事前準備

海岸などでの飛行の場合、機体に砂が入らないように離発着の場所に注意したり、ランディングパッドを用意するとよいでしょう。また、天気のいい日には海ではかなりまぶしいので帽子やサングラスなど用意しておくことが必要です。

 

7 まとめ

海でドローンを飛ばす際には、事前の準備と法令遵守を徹底することで、安全かつ魅力的な撮影や飛行体験を楽しむことができます。青い海や広大な景色を空から自由に切り取れるドローンは、特別な感動を与えてくれるツールです。許可申請や安全対策をしっかりと行えば、誰もが安心してその魅力を最大限に引き出せます。海での新しい視点を見つける旅に出てみませんか?行政書士として、そのお手伝いを全力でサポートいたします。

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