プロが知っておくべき基本と成功の秘訣

「ドローンで屋根や外壁を点検したいけど、どんな許可が必要なの?」「どこで飛ばせるの?」「うっかり法律に違反しないか心配…」「デメリットはないの?」「夕暮れ時の飛行はどうなるの?」

近年、効率的かつ安全に建物の点検を行えるドローン活用が広がっています。しかし、その手軽さとは裏腹に、航空法をはじめとする様々な法律や規制をしっかりと理解しておかなければ、思わぬ違反につながってしまう可能性があります。

また、ドローン導入する屋根・外壁点検のメリットデメリットをしっかりと理解しておくことも重要です。

さらに、ドローンを安全かつ合法的に飛行させるためには、**飛行させる場所(飛行空域)とどのような方法で飛行させるか(飛行の方法)**という2つの側面から、航空法の規制を理解する必要があります。

そこで、ドローン専門の行政書士が、屋根や外壁点検でドローンを安全かつ合法的に飛行させるために必要な飛行空域と飛行の方法に関するルール、そして違反しないための注意点を、徹底解説します!

この記事を読めば、あなたも自信を持ってドローンを活用し、安全でスムーズな点検業務を行うことができるはずです。

ドローンで屋根・外壁点検を行うメリット

ドローン点検は、従来の点検方法と比較して多くのメリットがあります。

  • 足場やゴンドラの設置が不要:

高所作業のための準備が大幅に削減でき、時間とコストを削減できます。

  • 安全性の向上:

人が危険な高所に直接立ち入る必要がなくなり、転落事故などのリスクを軽減できます。特に老朽化した建物などの点検では、そのメリットは大きいです。

  • 広範囲を短時間で点検可能:

人力では時間がかかる広範囲の点検も、ドローンなら短時間で効率的に行うことができます。

  • 高画質での詳細な点検:

高性能カメラを搭載したドローンにより、屋根材のひび割れや外壁の劣化などを鮮明な映像や画像で確認できます。

  • リアルタイムでの状況把握:

飛行中に撮影された映像をリアルタイムで確認できるため、その場で状況を把握し、判断を下すことができます。

  • 急勾配や手の届かない場所も点検可能:

人が立ち入ることが難しい急勾配の屋根や、高所の外壁なども、ドローンなら安全に点検できます。

  • 点検記録のデータ化が容易:

写真や動画などの点検記録をデジタルデータとして保存できるため、報告書作成や情報共有がスムーズに行えます。

  • 顧客への説明力向上:

撮影した映像や画像は、顧客への状況説明や提案に活用でき、信頼性向上につながります。

ドローン屋根点検成功させるための運用戦略、【2025年】最新技術の動向詳しくはこちら👇

ドローンで屋根・外壁点検を行うデメリット

一方で、ドローン点検にはいくつかのデメリットも存在します。

  • 天候に左右される:

強風や雨などの悪天候時には、安全な飛行が困難になる場合があります。

  • 近距離での精密な触診ができない:

ドローンは非接触での点検が基本となるため、劣化の初期段階や微細な損傷を見落とす可能性があります。最終的な判断には、人の目や手による確認が必要となる場合があります。

  • その場での応急処置ができない:

ドローンで異常を発見しても、その場で修理や応急処置を行うことはできません。別途、修理業者を手配する必要があります。

  • 騒音の問題:

ドローンの飛行音は、周囲の住民に騒音として迷惑をかける可能性があります。事前に近隣住民への説明や配慮が必要です。

  • 飛行技術と知識が必要:

安全かつ効率的な点検を行うためには、適切な操縦技術と航空法などの知識が必要です。

  • 初期投資と維持費用:

ドローン本体や関連機器の購入、バッテリーなどの消耗品、保険料など、初期投資と維持費用がかかります。

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なぜドローン点検に許可申請が必要なの?

ドローンは、私たちの生活を便利にする一方で、使い方を間違えると事故やトラブルを引き起こす可能性も秘めています。

特に、屋根や外壁の点検を行う場合、以下のような特定飛行に該当するケースが多く、国土交通大臣の許可が必要となるのです。

  • 人口集中地区(DID)の上空での飛行

人や建物が密集している場所でのドローン墜落は、大きな被害につながる可能性があります。

  • 目視外飛行

モニターを見ながらの操縦は、ドローンの位置や周囲の状況を直接確認できないため、危険性が高まります。

  • 人または物件から30m未満の飛行

作業対象の建物だけでなく、近隣の建物や人に接近して飛行する場合も、接触や衝突のリスクがあります。

  • 夜間飛行

ドローンが確認できにくくなり、操縦技術が難しくなるため、危険性が高まります。

これらは許可を得ずにドローンを飛行させた場合、航空法違反となり、罰金などの厳しい罰則が科せられる可能性があります。

さまざまな他の種類の特定飛行を確認したい方はこちらをご覧ください👇

屋根・外壁点検でドローンを飛ばすまでの流れ

ドローンを購入していきなり点検!…というわけにはいきません。安全に業務を行うためには、以下のステップを踏む必要があります。

1 ドローンの機体登録:

100g以上のドローンは、国土交通省への登録が義務付けられています。登録記号を機体に表示することも忘れずに。

機体登録の仕方から詳しく確認したい方はこちらの解説をご覧ください費用についても確認していただけます👇

機体登録

2 飛行許可申請:

屋根や外壁点検の飛行に必要な許可、包括申請(DID、目視外、30m未満など)を、国土交通省に申請します。

3 飛行場所の確認と調整:

飛行場所が飛行禁止空域に該当しないか、条例などで飛行が制限されていないかなどを事前に確認します。必要に応じて、管理者への許可や近隣住民への説明も行いましょう。

4 飛行計画の通報:

許可を得ていても、実際に飛行させる日時や場所、高度などを事前に国土交通省に**DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)**を通じて通報する必要があります。

DIPS2.0飛行計画の仕方でお悩みの方はこちらの解説をご覧ください👇

5 屋根・外壁点検の実施:

安全第一で、許可された範囲と飛行計画に従って点検を行います。

6 飛行日誌の記録:

飛行時間や飛行ルート、機体の状況などを記録した飛行日誌を作成・保管します。

それでは、特に重要な飛行許可申請と、違反しないための飛行ルール、そして見落としがちなその他の注意点について詳しく見ていきましょう。

ドローン屋根・外壁点検で考慮すべき「飛行空域」

航空法では、特定の空域でのドローン飛行は、航空機の安全や地上へのリスクを高める可能性があるため、原則として禁止されており、飛行させるためには国土交通大臣の許可が必要です。屋根や外壁の点検を行う際に特に考慮すべき飛行空域は以下の通りです。

  • 人口集中地区(DID)の上空: 人口や建物が密集しているエリアの上空は、万が一の落下事故が発生した場合のリスクが高いため、特別な許可が必要です。多くの住宅街が該当します。
  • 空港等の周辺空域: 航空機の離着陸に影響を与える可能性があるため、厳格な管理が求められます。
  • 地表または水面から150m以上の高さの空域: 他の航空機との衝突の危険性があるため、飛行高度が制限されます。
  • 緊急用務空域: 災害発生時など、人命救助や消火活動が行われる空域は飛行が禁止されます。

屋根や外壁の点検を行う場所がこれらの飛行空域に該当する場合、飛行許可が必要になります。特に、住宅街での点検が多いため、DID(人口集中地区)の上空での飛行許可はほぼ必須と言えるでしょう。

ドローン屋根・外壁点検で考慮すべき「飛行の方法」

航空法では、安全な飛行を確保するために、特定の飛行方法を行う場合にも国土交通大臣の承認が必要です。屋根や外壁の点検で該当する可能性が高い飛行方法としては以下のものがあります。

  • 目視外飛行: モニターを見ながらの操縦は、ドローンの位置や周囲の状況を直接確認できないため、承認が必要です。点検作業では、カメラの映像を確認しながら飛行することが多いため、目視外飛行の承認はほぼ必須となります。
  • 人または物件から30m未満の飛行: 作業対象の建物だけでなく、近隣の建物や人に接近して飛行する場合も、接触や衝突のリスクがあるため、承認が必要です。住宅が密集している地域など屋根や外壁の点検では、人または物件から30m未満の飛行の承認が必要となることが多いでしょう。
  • 夜間飛行: 日没から日の出までの夜間に飛行する場合、安全対策を講じた上での承認が必要です。夕暮れ時に作業が長引く場合や、夜間の点検が必要な場合に備えて承認を得ておくと良いでしょう。しかし、包括申請ではDID(人口集中地区)の夜間飛行と夜間飛行での目視外飛行はできませんので限定的な作業になります。具体的には、夜間はDID(人口集中地区)でない場所で目視で飛行させる業務のみができるということになります。
  • 催し場所上空での飛行: お祭りやイベントなど、多くの人が集まる場所の上空での飛行は、特別な承認が必要です。
  • 危険物の輸送、物件投下: 安全確保のため、原則として禁止されています。

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ドローン屋根・外壁点検で取得すべき飛行許可とは?(飛行空域と方法を考慮して!)

屋根や外壁の点検でドローンを安全かつ効率的に業務を行うためには、上記の飛行空域飛行の方法の条件を踏まえ、一般的に以下の許可を包括申請で取得しておくことがおすすめです。包括申請とは、特定の期間と場所(全国)において、複数の飛行空域と飛行の方法をまとめて許可・承認してもらう申請のことです。

  • DID(人口集中地区)飛行許可: 住宅街など、人が多く住む地域での飛行に必要な飛行空域の許可です。
  • 目視外飛行許可: モニターを見ながらドローンを操縦する場合に必要な飛行の方法の承認です。
  • 人または物件から30m未満の飛行許可: 点検対象の建物や、近隣の建物、電柱などに30m以内に近づいて飛行する場合に必要な飛行の方法の承認です。
  • 夜間飛行許可: 日没から日の出までの夜間に飛行する場合に必要な飛行の方法の承認です。夕暮れ時に点検業務が差し掛かる場合や、日没後の点検が必要となる場合に備えて取得しておくと、業務の柔軟性が高まります。しかし、夜間飛行には、**夜間飛行に対応した機体(灯火装備など)**を使用する必要があります。また、包括申請ではDID(人口集中地区)の夜間飛行と夜間飛行での目視外飛行はできませんので限定的な作業になります。具体的には、夜間はDID(人口集中地区)でない場所で目視で飛行させる業務のみができるということです。

これらの許可・承認を包括的に取得しておくことで、多くの現場や時間帯に対応できるようになり、業務の幅が広がります。

包括申請は万能ではありませんできないことを確認するにはこちらの解説をご覧ください👇

ドローン屋根・外壁点検で航空法以外の規制にも注意!

ドローンに関する規制は、航空法だけではありません。以下の法律や条例にも注意が必要です。

  • 小型無人機等飛行禁止法: 国の重要な施設(国会議事堂、原子力発電所、皇居など)やその周辺でのドローン飛行は、所有者・管理者の同意と警察署への事前通報が必要です。100g未満のドローンも対象となるため注意が必要です。

重要施設にはどのようなものがあるの?確認をするには小型無人機等飛行禁止法をご覧ください👇

  • 道路交通法: ドローンを道路で離着陸させたり、道路上で作業を行う場合は、道路使用許可が必要になる場合があります。

道路から飛ばせないの?どのようなときに道路使用許可が必要か確認したい方はこちらをご確認ください👇

  • 地方自治体の条例: 公園や特定の地域の上空でのドローン飛行を禁止したり、許可が必要としたりする条例が制定されている場合があります。飛行前に必ず確認しましょう。
  • 国有林・河川法: 国有林や河川の上空、またはこれらの区域に立ち入ってドローンを飛行させる場合は、許可や届出が必要となる場合があります。
  • 民法: 私有地の上空を飛行させる場合は、所有者の承諾を得るのが望ましいでしょう。無許可で飛行させた場合、プライバシー侵害などでトラブルになる可能性があります。

飛行許可申請のポイント

包括申請を行う際には、以下の点に注意しましょう。

  • 飛行経験: 包括申請を得るためには、10時間以上の飛行経験が必要です。経験が不足している場合は、ドローンスクールなどで飛行訓練を受けることを検討しましょう。
  • 飛行マニュアル: 航空局の標準マニュアルだけでなく、屋根・外壁点検の業務内容に合わせた独自の飛行マニュアルを作成・提出する必要がある場合があります。

飛行マニュアルをしっかり理解したい方はこちらの解説をご覧ください👇

  • 安全確保体制: 飛行時には、補助者の配置立入管理措置を適切に行う必要があります。住宅街などでは、補助者を配置して周囲の安全を確認することが基本となります。フェンスやコーンなどで完全に第三者の立ち入りを制限できる場合は、補助者の配置に代えることができる場合もありますが、その判断は慎重に行う必要があります。

屋根・外壁点検における立入管理措置を行う方はこちらの解説をご覧ください👇

 

  • 使用する機体の情報: 申請時には、使用するドローンの機体登録記号性能に関する情報が必要です。点検用の自動操縦アプリなどを導入している場合は、改造申請が必要になるケースもあります。

 

ドローン屋根点検に資格は必要?おすすめの機体は?

現時点では、ドローンの**国家資格(一等・二等無人航空機操縦士)**がなくても、適切な飛行訓練と許可承認申請を行えば、屋根や外壁点検にドローンを使用することは可能です。しかし、国家資格を取得することで、技能の証明となり、顧客からの信頼を得やすくなるというメリットがあります。

屋根点検におすすめのドローンとしては、以下の機種が挙げられます(2025年5月現在)。

  • DJI Air 3S: 高画質カメラと光学ズーム機能を搭載し、点検に必要な性能と携帯性を両立しています。比較的安価で、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
  • DJI Mini 4 Pro: 小型軽量でありながら、高画質な映像を撮影できます。狭い場所での取り回しが良いですが、強風には注意が必要です。
  • DJI Mavic 3 Pro: 高性能なカメラと全方向障害物センサーを搭載しており、より プロフェッショナル な点検作業に適しています。

外壁調査で赤外線カメラが必要な場合は、DJI Matriceシリーズなどの産業用ドローンが選択肢となります。

困ったら専門家である行政書士に相談を

ドローンの法律や規制は複雑で、常に変化しています。もし、許可申請の手続きや飛行ルールについて不安な点があれば、ドローン専門の行政書士に相談することをおすすめします。

私たち行政書士は、法律の専門家として、あなたのドローンビジネスが安全かつ合法的に発展するよう、全力でサポートいたします。許可申請の代行はもちろん、飛行計画の作成、安全管理体制の構築など、ドローンに関するあらゆるお悩みに対応可能です。

まとめ:飛行空域と飛行方法を理解し、包括申請で安全なドローン点検を!

ドローンによる屋根・外壁点検を安全かつ合法的に行うためには、**飛行させる場所(飛行空域)とどのような方法で飛行させるか(飛行の方法)**という2つの側面から航空法の規制を理解し、必要な許可・承認を得る必要があります。

特に、住宅街での点検に必須となるDID(人口集中地区)飛行許可、効率的な点検作業に不可欠な目視外飛行許可人または物件から30m未満の飛行許可、そして夕暮れ時や夜間の業務に対応するための夜間飛行許可包括申請で取得しておくことがおすすめです。

これらの許可・承認を得て、安全な飛行ルールを守り、あなたのドローン点検ビジネスを成功させましょう!もし許可申請や飛行ルールについて不安な点があれば、迷わずドローン専門の行政書士にご相談ください。あなたのドローン活用を全力でサポートします。

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