はじめに

ドローンの活躍の場が広がるにつれて、「機体登録」という言葉を耳にする機会も増えたのではないでしょうか。「なんだか難しそう…」「本当に必要なの?」と感じているドローン事業者の方もいるかもしれません。でも大丈夫!この記事では、ドローンの機体登録について、基本から、登録後のメリット、そしてスムーズに進めるための秘訣まで、専門家である行政書士が徹底的に解説します。この記事を読めば、機体登録に関する疑問が 解決し、安心してドローンビジネスに取り組めるようになるでしょう。

1.なぜドローンの機体登録が必要なの?

「ドローン機体登録って、ただの手続きじゃないの?」そう思われるかもしれません。しかし、機体登録は、ドローンを安全に、飛行させるための非常に重要な制度なのです。

もしもの時の身元特定

たとえば、飛行中に予期せぬトラブルが発生し、第三者に損害を与えてしまった場合、機体登録があれば、迅速に所有者を特定し、責任の所在を明らかにすることができます。これは、被害者の方への適切な対応だけでなく、あなた自身の法的リスクを軽減することにも繋がります。

②空の安全を守るためのルール

航空法は、空の安全を守るために様々なルールを定めています。機体登録は、これらのルールを守るための 第一歩であり、国がドローンの情報を把握することで、より安全な空の環境を実現しようとしています。

③信頼性の向上

機体登録をきちんと行っている事業者は、法令遵守の意識が高いとみなされ、顧客や取引先からの信頼を得やすくなります。「きちんと登録している事業者だから安心だ」と思っていただけることは、ビジネスにおいても大きなアドバンテージとなるでしょう。

ドロ-ン機体登録と機体認証?「何が違うの」とお悩みの方はこちらを確認ください👇

2ドローン機体登録、 5つのステップで完了!

機体登録は、以下の 5つのステップで進めることができます。一つずつ丁寧に見ていきましょう。

ステップ1: どんな書類が必要なの?

機体登録には、いくつかの書類が必要です。事前にしっかりと準備しておけば、手続きがスムーズに進みます。

①ドローンの仕様書:

    • これは、あなたのドローンの「取扱説明書」や、メーカーのウェブサイトで公開されている「製品仕様」などに記載されています。
    • 特に重要な項目: 機体の型式、製造番号、製造者名、機体の重さ(バッテリー込み)。
    •  製造番号のアルファベットの「O(オー)」数字の「0(ゼロ)」は間違いやすいので要注意!もし判別が難しい場合は、購入したお店に確認するのが確実です。紛失しないように、購入時の書類は大切に保管しておきましょう。

②身分証明書:

    • 登録申請をする 本人確認のための書類です。
    • 主なもの: 運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、GビズIDアカウント。
    • 郵送申請はこれらのコピーを用意します。オンライン申請の場合は、現物を用意、画像データが必要になることもあります。
    • 大切な情報: 連絡の取れるメールアドレスと電話番号も忘れずに準備しましょう。国土交通省からの連絡や、登録完了の通知などに使われます。

ステップ2:いよいよ登録申請!オンラインと郵送、どちらを選ぶ?

登録申請の方法は、主にオンライン(ドローン情報基盤システム:DIPS2.0)と郵送の 2つがあります。

①オンライン申請(DIPS2.0):

    • 国土交通省の「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」というウェブサイトから申請します。
    • 流れ:
      • まずアカウントを作成します。
      • 無人航空機の登録申請から➡無人航空機登録申請メインメニュー(新規登録)➡本人確認方法選択(マイナンバーカード等)➡スマートフォン読み取りの場合は2次元バーコード認証
      • 必要な情報である所有者情報入力・機体情報入力をフォームに入力します。
      • 使用者情報の入力をフォームに入力します。
      • 準備した書類のデータをアップロードします。
      • 所有者情報に登録されたメールアドレスにメールが送信されますのでDIPS2.0画面は切らないように注意ください。
      • しばらくするとDIPS2.0画面が切り替わりQRコードが出ますので、お持ちのスマートフォンでマイナポータルAPを起動(インソール)させ、QRコードを読み取ってください。マイナンバーカードを読み取りますので暗証番号とマイナンバーカードを用意しておいてください。
      • しばらくするとメールで手数料をおさめてくださいとメッセージが来ます。
      • オンラインで手数料を支払います(クレジットカードなど)。
    • 注意点:オンライン申請は、必要な書類をスキャンしてアップロードし、登録情報を入力することで、手続きを進めることができます。自宅やオフィスから手軽にできるため、紙での申請よりも迅速で便利ですが、インターネット接続やパソコンの操作に慣れていることが前提です。特に、製造者名、型式名、機体の種類、製造番号は、登録後に修正ができない情報なので、入力ミスがないように 確認しましょう。

②郵送申請:

    • 国土交通省のウェブサイトから申請書をダウンロードし、必要事項を記入して、必要書類のコピーと一緒に郵送します。
    • 注意点: オンライン申請に比べて、手続きに時間がかかる場合があります。また、手数料の支払い方法も郵送による本人確認を選択した場合はクレジットカードが使えません。

国土交通省郵送による申請書

ステップ3:手数料の支払い、いくらかかるの?

機体登録には手数料がかかります。金額は、申請方法や本人確認の方法によって異なります。

申請方法 本人確認方法 1機目 2機目以降※
オンライン マイナンバーカード(電子証明書) 900円 890円/機
オンライン GビズID 900円 890円/機
オンライン 運転免許証/パスポート(顔認証) 1,450円 1,050円/機
オンライン 本人確認書類を郵送 1,450円 1,050円/機
郵送 本人確認書類を郵送 2,400円 2,000円/機

 

※同一の申請者が同時に複数の機体を登録・更新する場合に適用されます。

①支払い方法:

  • オンライン申請: クレジットカード、Pay-easy(ペイジー)
  • 郵送申請: 国土交通省から送られてくる納付書に従って、銀行振込などで支払います。

ステップ4:審査と登録、無事に完了!そして「登録記号」の表示

申請が受理されると、国土交通省で内容の審査が行われます。不備がなければ、通常数週間で登録が完了し、「登録記号」が発行されます。この登録記号は、「JU」から始まる12桁の英数字で、あなたのドローン 一つに対して一つだけ割り当てられる大切な 識別子です。

登録が完了したら、この登録記号をあなたのドローンにしっかりと表示する必要があります。

①表示方法:

    • 装飾のない、 普通のアラビア数字かローマ字の大文字で、消えにくい方法で鮮明に表示します。シールを貼ったり、油性ペンで書いたり、スプレーで塗装したり、刻印したりと、ドローンの材質や形に合わせて適切な方法を選びましょう。
    • 飛行中に剥がれたり、表示が消えたりしないように、耐久性のある素材を選び、しっかりと貼り付け・記載することが大切です。また、他の表示と紛れて読みにくくならないように、一連の記号として はっきりと表示しましょう。

②表示場所:

    • ドローンの胴体の、簡単には取り外せない部分で、外から見てすぐにわかる場所に表示します。墜落した際にも 登録番号が 確実に残る可能性の高い場所を選びましょう。バッテリーの蓋のように、ドライバーなどの工具を使って取り外せる場所への表示は認められていません。

③文字の大きさ:

    • ドローンの重さによって、 登録番号の文字の大きさが決まっています。
      • 25kg未満のドローン: 高さ3mm以上
      • 25kg以上のドローン: 高さ25mm以上

④表示の色:

    • 表示する場所の色と はっきりと区別できる色で表示する必要があります。背景色と同化して読めなくならないように注意しましょう。

ステップ5:登録後のメリットと大切な注意点、そして「リモートID」

機体登録を終えることはゴールではありません。ここからが、安全で 法的なドローン飛行のスタートです。そして、2022年6月20日以降に登録されたドローンには、原則として「リモートID」の搭載が義務付けられています。

①登録後のメリット:

  • 法的安心感: 航空法のルールをきちんと守っていることの証明になります。
  • 保険加入の 条件: ドローン保険に加入する際に、機体登録が必須となる場合があります。
  • 最新情報の 取得: 登録者に対して、重要な法改正や安全に関する情報が提供されることがあります。

②登録後の注意点:

  • 登録情報の変更: 住所や連絡先、機体の情報に変更があった場合は、速やかに変更手続きを行う必要があります。
  • 登録の有効期間: 機体登録には有効期間(通常3年間)があります。期間が切れる前に更新手続きが必要です。
  • リモートIDの搭載: 2022年6月20日以降に登録されたドローンは、原則としてリモートIDの搭載が義務付けられています。これは、電波を使って機体の情報を遠隔から識別するためのシステムで、安全管理のために非常に重要です。
    • リモートIDの役割: リモートIDは、飛行中のドローンの 登録番号、製造番号(外付け型の場合)、位置、速度、時刻情報、そして認証情報を電波で 周囲に発信します。これにより、遠隔からドローンの識別が可能になり、安全管理や事故調査に役立ちます。
    • リモートIDの設定: リモートID機能が搭載されたドローン(内蔵型・外付け型問わず)を使用する際は、飛行前に、ドローン本体またはリモートID機器の製造者が指定する方法に従って、 登録番号などの必要な情報を設定する必要があります。

ドローンショーなど多数のドローンを使用する事業者などの方はリモートID免除申請を確認ください👇

③ちょっと 難しい話:改造した機体の登録

お手持ちのドローンを自分で改造した場合も、原則として機体登録が必要です。改造の内容によっては、登録の際に 追加情報が必要になったり、「自作した機体」 として扱われる場合もあります。改造機の登録については、 より詳細な情報が必要となるため、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。[改造したドローンの登録徹底ガイドへのリンク]

改造した機体の登録詳しい解説はこちら👇

④登録をスムーズに進めるための 専門的なアドバイス

  • 国土交通省の公式サイトを 慎重に確認: 最新の情報や手続きの詳細が記載されています。
  • 必要な書類は事前に準備: 不足があると、手続きが滞ってしまいます。
  • わからないことは専門家に相談: 手続きに不安がある場合は、私たち行政書士のような専門家や、国土交通省の窓口に遠慮なく相談してください。

まとめ:機体登録は、安全・安心なドローンビジネスの 基礎

ドローンの機体登録は、少し手間がかかるかもしれませんが、安全な飛行と あなたのビジネスの発展のためには不可欠な手続きです。この記事を参考に、 正確に手続きを進め、安心してドローンを活用してください。もし、手続きで困ったことがあれば、いつでも私たち専門家にご相談ください。あなたのドローンビジネスの成功を心から応援しています!

お問い合わせはこちらから