一等無人航空機操縦士 実地試験実地細則とは?
国土交通省が公表した「一等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)」は、ドローンスクールを開設しようとする皆様にとって、試験の詳細を理解し、適切な指導体制を整えるための重要な資料です。
この細則は、試験の目的、構成、評価基準などを明確に定めており、受験者が必要な知識と技能を適切に評価することを目的としています。

1 実地試験の目的
✅ 試験の対象機体:25kg未満の回転翼航空機(マルチローター)
✅ 評価される能力:安全確認・適切な操縦技術・異常時の対応
2 試験の構成
実地試験は以下の5つのセクションで構成されています:
① 机上試験:飛行計画の作成に関する知識を問う筆記試験です。
② 口述試験(飛行前点検):飛行前の点検手順や確認事項についての口頭試験です。
③ 実技試験:実際の操縦技術を評価する試験です。
④ 口述試験(飛行後の点検及び記録):飛行後の点検や記録方法に関する口頭試験です。
⑤ 口述試験(事故、重大インシデントの報告及びその対応):事故や重大インシデント発生時の対応方法についての口頭試験です。
📌 試験内容
試験員より、飛行計画の作成において留意が必要な事項について、受験者が理解しているかどうかを判定可能な質問を5問行ない、回答を10分以内に答えさせます。
- 飛行計画書の作成(風速・気象条件の考慮)
- 飛行ルートやリスクの評価
- 法規制に関する理解
📌 合格のポイント
✅ 気象情報や飛行禁止区域を適切に考慮する
✅ 安全なルートを計画し、必要な手続きを理解する
② 口述試験(飛行前点検)
📌 試験内容
受験者に日常点検記録を提供し、試験員の指示に従って点検させ、点検結果を記載させる。また、機体と操縦装置を作動させて試験員の指示により点検させ、日常点検記録に記載させる。
- 機体の機能点検(バッテリー・プロペラ・GPS等)
- コントローラーの確認(電波・キャリブレーション)
- 飛行環境の安全確認(周囲の障害物・風向き)
📌 合格のポイント
✅ チェックリストを作成 し、項目を確実に確認
✅ トラブルの兆候(異音・異常動作)を見逃さない
③ 実技試験(操縦技術評価)
📌 試験内容(飛行操作)
試験官の指示に従い、以下の基本飛行を実施。
⑴高度変化を伴うスクエア飛行
制限時間6分でGPS機能を切り高度1.5mまで上昇して、5秒間ホバリングを行う。
さらに試験員が口頭で指示する飛行経路および手順で直線状に飛行を行い、
移動は1.5mから3.5mまでの高度変化を伴い最後に着陸を行う。

⑵ ピルエットホバリング
制限時間3分でGPS機能を切り高度3.5mまで上昇して、5秒間ホバリングを行う。
さらに、離陸地点にて試験員の指示する方向に20秒間程度で一回転する速度で回転を行い、最後に着陸を行う。
⑶ 緊急着陸を伴う8の字飛行
制限時間5分でGPS機能を切り高度1.5mまで上昇して、5秒間ホバリングを行う。
さらに、8の字の飛行を、連続して行い、試験委員から緊急着陸を行う旨の指示があり次第、
8の字飛行を中断し、最短ルートで指定された着陸地点に着陸を行う。

📌 合格のポイント
✅ GPSなし(ATTIモード)での飛行技術を向上 させる
✅ 風の影響を考慮しながら微調整 できるようにする
✅ 操作を 滑らかに行い、急な動作を避ける
④ 口述試験(飛行後の点検および記録)
📌 試験内容
試験員の指示に従って、飛行後の点検をさせ、日常点検記録に記載をさせる。
- 機体の損傷確認
- 飛行ログ(バッテリー残量・飛行ルート)の記録
- 次回の飛行に向けた点検準備
📌 合格のポイント
✅ 飛行ログを適切に記録し、異常があれば報告できるようにする
✅ プロペラの緩みやモーターの異常を見逃さない
⑤ 口述試験(事故・重大インシデント発生時の対応)
📌 試験内容
事故または重大インシデントのどちらかについて、該当する事態の3つを口頭で答えさせる。
また、事故が発生した際の適切な処置について受験者が理解しているかどうかを判定可能な質問を行ない口頭で答えさせる。
- 事故発生時の適切な報告手順
- 緊急時の対応(緊急着陸・リモートキル)
- 法規制に基づいた安全管理
📌 合格のポイント
✅ 事故報告のフロー(報告先・必要情報)を理解しておく
✅ 緊急事態に冷静に対応できる判断力を持つ
3 評価基準
試験は100点満点の減点方式で行われ、各科目終了時に80点以上を保持している受験者が合格となります。
特定の違反や危険行為、機体の損傷、制御不能などの重大なミスは即時不合格となるため、注意が必要です。
減点の主な対象
- 飛行空域の逸脱:機体が指定された飛行経路から外れた場合。
- 指示と異なる飛行:試験官の指示と異なる操作を行った場合。
- 離着陸時の不良操作:着陸時の衝撃や転倒など。
- 安全確認の不足:飛行前や飛行中の安全確認を怠った場合。
4 スクール運営者へのポイント
スクールを開設する際には、この細則に基づき、以下の点に留意したカリキュラムと設備を整備することが重要です!
- 試験内容に即した実技訓練:減点対象となる行為や操作を熟知し、受験者が適切に対応できるよう指導する。
- 安全管理の徹底:飛行前後の点検手順や安全確認の重要性を教育し、実践させる。
- 模擬試験の実施:本番さながらの試験環境を提供し、受験者が試験の流れや雰囲気に慣れるようサポートする。
これらのポイントを踏まえた指導を行うことで、受験者の合格率向上に寄与し、スクールの信頼性と評価を高めることができます。
まとめ
📌 一等無人航空機操縦士の実地試験は、机上試験➡口述試験➡実技試験➡口述試験➡口述試験の5構成!
📌 GPSなしの操縦技術(ATTIモード)が重要!
📌 スクールでは、試験環境に即した訓練を提供することが合格率向上のカギ!





