ドローン飛行レベル別ガイド

国土交通省参考図

2015年4月に首相官邸上空で放射性物質を積んだドローンが発見される事件が発生し、安全への議論が始まりました。安全議論と共に有効利用の議論もはじまり、空の産業革命の実現に向けて、2016年に開催された官民協議会の中で「無人航空機の利活用と技術開発のロードマップ」案が示されました。この中で、飛行技術に応じてレベル分けした分類が示されることになりました。

「国土交通省が定めるドローンの飛行レベルは、レベル1からレベル4まで分類され、飛行形態と安全基準によって定義されています。飛行レベルによって危険度が異なり、レベルが高くなるほど安全対策が強化されます。」以下では、それぞれのレベルについて、法律用語をできるだけわかりやすく説明します。

 

1 飛行レベルの分類

飛行レベルは大きく分けて、上図グレー塗りつぶし部のように3つの項目によって分類されます。

①無人地帯 か 有人地帯

無人地帯:離島や山間部など人がいない場所のこと。                                       有人地帯:第三者(DID地区など)上空のこと。

②操縦飛行か 自動・自律飛行

操縦飛行:人がコントローラー(プロポなど)を使って手動で操作する飛行のこと。                                         自動・自律飛行:手動ではなくプログラミングされたルートや高度を自動で行う飛行のこと。

③目視内飛行 or 目視外飛行

目視内飛行:自分の目に見える範囲内でドローンを飛行させること、または目視外飛行に補助者がいる場合のこと。            目視外飛行:ドローンが自分の目に見えない範囲でモニターを見ながら飛行すること。

 

2 ドローン飛行レベル1:目視内操縦飛行とは?

 

飛行レベル1とは「目視内での操縦飛行 」の形態をあらわします。

ドローンを肉眼でとらえながら、見える範囲で、自らの操縦で手動操作する形態のことです。一般的に普及しているドローンの飛行形態といえます。特定飛行に該当しなければ飛行許可承認は必要ありませんが、特定飛行に該当するのであれば飛行許可承認が必要です。

例えば、空撮、橋梁や送電線などのインフラ点検、など比較的近距離内でドローンを飛ばすシーンがこのレベルに該当します。

 

3 ドローン飛行レベル2:目視内自動飛行とは?

 

飛行レベル2とは「目視内での自動飛行」の形態をあらわします。                                    自動運転機能を活用した飛行を自身の肉眼で見える範囲で飛ばす形態です。                                              離着陸地点・飛行経路・速度・高度等をあらかじめプログラムしておき、同じ飛行ルートで何度も操縦するなど、一定の規則に従って飛行する必要があるときに使用されます。目視が可能な範囲で自動飛行させるものです。

特定飛行に該当しなければ飛行許可承認は必要ありませんが、特定飛行に該当するのであれば飛行許可承認が必要です。

例えば、一定規則で飛ばす必要のある土地の土木測量や農薬散布等が該当します。

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4 ドローン飛行レベル3:無人地帯での目視外飛行

 

飛行レベル3とは、補助者を配置せず「無人地帯における目視外飛行」の形態をあらわします。

住民や歩行者がいない場所で、操縦者自身の目で見えない範囲まで自動飛行させることで、基本的に補助者は配置しないことが前提となります。

ここでいう無人地帯とは、山、森林、離島など人や建物が少ないエリアが含まれます。飛行レベル3は、主に離島や山間部への荷物配送、大規模河川測量、被災地での救助などで活用されます。

ここで注意が必要なのが無人地帯での飛行であるのが前提です。飛行経路下が無人にできない場合、例えば歩道や道路を通過する場合は安全対策において立入管理措置を講じなければなりません。

よって、現実的には飛行法では、飛行経路下を無人にできない場所には補助者等が必要になってきます。

 

4-1 ドローン飛行レベル3の注意点:立入管理措置とは?

立入管理措置とは、ドローンを飛行させる際に、第三者が無意識に飛行エリアに立ち入らないようにするための措置です。この措置は、ドローンが第三者の上空を飛行しないように注意をはらい、人や物に接触することによる事故を防ぐために非常に重要であり、特に公共の場所や人が多く集まる場所での飛行では必須となります。

 

4-2 立入管理措置の具体的な対策

 ① 物理的なバリケード設置(物の配置)

 ② スタッフの配置(補助者の配置)

 看板や標識の設置(物の配置)

第三者上空の飛行に必要な立入管理措置を詳しく見る👇

 

5 ドローン飛行レベル4:有人地帯での目視外飛行

 

「飛行レベル4は、人口集中地区(有人地帯)において、補助者なしでドローンを目視外で飛行させる形態です。これは、現行のドローン飛行形態の中で最もリスクが高く、国土交通省の許可・承認が必須となります。」

人口が集中し建物が多いエリアの上空を、補助者の配置をせずに自動操縦し、かつ目視外で飛行することを指します。         現在、日本国内では最もリスクが高い飛行形態とされるので、必ず許可承認が必要です。また、操縦者は国土交通省認定の一等技能証明(ライセンス)を保有している必要があります。さらに、飛ばす機体は第一種機体認証を取得した機体で、安全基準を満たす必要があります。                                                                                                                                                                今後は、都市の物流や警備、災害時の救助支援、都市部のインフラ点検などで活用できることが期待されています。

 

6 ドローン飛行レベル3.5:デジタル技術を活用した飛行

     

    2023年12月から、これら4つの飛行レベルに加えて「レベル3.5」が登場しました。

    レベル3.5飛行とは、補助者を配置せず「無人地帯における目視外飛行」の形態をあらわします。

    レベル3飛行では、飛行経路下に第三者が立ち入る可能性を排除できない場所においては、 補助者の配置や看板の配置等の追加の立入管理措置が必要です。 レベル3.5飛行においては、このレベル3飛行で必要となっていた立入管理措置に関し、デジ タル技術の活用(機上カメラ)無人航空機操縦者技能証明の保有、及び保険への加入を 条件として、それらの立入管理措置を撤廃し、道路や鉄道等の横断を容易化することができるものとなりました。

    ドローンレベル3.5申請手続きを確認する方はこちらの解説を👇

    7 ドローン飛行レベルまとめ:今後のドローン技術の展望

     

    1. レベルが上がるほど安全対策が強化される

    ドローンの飛行レベルが上がるにつれ、操縦者のスキルや安全確保への意識が求められます。これは単に規制が厳しくなるというだけでなく、より高度な飛行を安全に実現するための基盤とも言えます。例えば、レベル4の目視外飛行は、未来の都市部におけるドローン配送の普及を目指した規制であり、安全を守りながら革新を進める仕組みです。

    1. 操縦者に求められるスキルの向上

    ドローンを使った仕事やサービスが増えれば、操縦者に求められるスキルも高度化します。ドローン操縦者の国家資格化により、専門的な技術を持つ人材が増えることで、新たな産業が生まれる可能性も広がります。農業、災害救助、物流、インフラ点検など、活用分野の拡大に期待が高まっています。

    1. 国土交通省の規制は未来の可能性を広げるための基礎

    一見すると規制が厳しいと感じられるかもしれませんが、安全基準を守ることで、より多くの人が安心してドローンを活用できる社会が実現します。例えば、都市部でのドローン配送や、山間部での医薬品輸送といった未来のサービスは、こうした規制と技術革新の積み重ねによって実現可能になります。

    1. 新たなテクノロジーの融合

    ドローン技術はAIや5G通信など、最新のテクノロジーと組み合わせることでさらに進化していきます。例えば、AIによる自動操縦や障害物回避システムが進化することで、操縦者の負担を軽減し、安全性がさらに高まります。未来には、ドローンが完全自動で運用され、都市の空を縦横無尽に飛び交う日が来るかもしれません。

    1. 次世代への期待感

    現在のドローン規制は、技術の進化とともに柔軟に変化していく可能性があります。国際基準に準じた日本独自の規制が整備されることで、国内外の企業が参入しやすくなり、さらに多くのサービスが生まれるでしょう。ドローン技術は次世代の地域間輸送や観光業の発展にも寄与する可能性があります。

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