ドローン高さ制限150m超えに挑む!航空法を理解し、高高度空撮を実現する完全ガイド

「空撮で見たあの絶景を、自分のドローンでとらえたい…でも、150m以上の高さって飛ばせるの? 申請が難しそう…」

近年、ドローンによる高高度からの映像は、私たちに新たな視点と感動を与えてくれます。

まるで鳥の目線で捉えたような広大な景色や、普段見慣れた風景の思いがけない一面は、見る者の心を強くひきつけます。

しかし、航空法によってドローンの飛行には様々なルールが定められており、特に高度150mを超える飛行は特別な許可が必要となります。

「高高度飛行はプロだけのもの?」「複雑な申請手続きが必要なんでしょう?」

いいえ、そんなことはありません。

この記事では、ドローンの高高度飛行に関する基礎知識から、具体的な申請手順、飛行時の注意点までを徹底的に解説します。国土交通省の公開情報や、実際の申請事例に基づき、誰にでも理解できるように分かりやすくステップごとにご紹介します。

この記事を読むことで、あなたは以下の悩みを解決し、新たな空の世界への一歩を踏み出すことができるでしょう。

  • ドローンの高度制限に関する基本的なルールを理解できる。
  • 150m以上の高高度飛行に必要な許可申請の手順が明確になる。
  • 申請前の事前準備関係機関との調整方法が具体的にわかる。
  • 許可取得後の機体設定飛行時の注意点を把握し、安全な高高度飛行を実現できる。

行政書士としてその経験に基づき、単なる情報の羅列ではなく、実践的なノウハウ専門家としての視点を交えながら、あなたの高高度飛行への挑戦を全力でサポートさせていただきます。

さあ、この記事を読み進め、あなた自身の目でしかとらえられない、感動的な空の映像を手に入れましょう!

1. 知っておくべき基本:ドローンの飛行ルールと高度制限

ドローンを安全に飛行させるためには、航空法をはじめとする関連法規をしっかりと理解することが不可欠です。

ここでは、特に高高度飛行に関わる重要なルールを確認しておきましょう。

1.1 ドローンの飛行が原則禁止される空域と飛行方法(特定飛行)

航空法では、ドローンの安全な飛行を確保するため、特定の空域での飛行や特定の飛行方法を原則として禁止しています。これらの禁止事項に該当する飛行を行うためには、国土交通大臣の許可を得る必要があります。これらを総称して「特定飛行」と呼びます。

禁止されている飛行方法

  • 夜間飛行
  • 目視外飛行
  • 人または物件から30m未満の距離での飛行
  • 催し場所上空での飛行
  • 危険物の輸送
  • 物件投下

禁止されている空域

  • 空港等の周辺空域
  • 地表または水面から150m以上の高さの空域
  • 人口集中地区(DID:Diensely Inhabited District)の上空

今回のテーマである「地表または水面から150m以上の高さの空域」は、この特定飛行の一つに該当します。つまり、原則として許可なく150m以上の高度でドローンを飛行させることはできません

特定飛行詳しい解説はこちらから➡https://dronesekai.jp/archives/589/

1.2 高度150mの定義:地面からの相対高度

ここで重要なのは、「高度150m」が地表または水面からの高さを指すということです。

例えば、標高500mの山頂からドローンを飛行させる場合でも、そこからの高さが150m未満であれば、原則として許可は不要となります(垂直に飛行する場合)。しかし、崖や谷など、地形が大きく変化する場所では、水平移動によって相対的な高度が150mを超える可能性があるため注意が必要です。

高度150mのイメージ

  • 平地の場合: 地面から垂直に150m以上の高さ。
  • 山岳地帯の場合: 山の斜面に沿って飛行する場合、地面からの相対高度が150mを超える可能性。

2. 高高度飛行許可申請の道のり:ステップごとの詳細解説

それでは、実際に150m以上の高高度でドローンを飛行させるために必要な許可申請の手順を見ていきましょう。

2.1 事前準備:空域管理者との調整(最も重要なステップ)

高高度飛行の許可申請において、最も重要かつ時間と手間がかかるのが、飛行予定空域を管轄する関係機関との事前調整です。許可申請を行う前に、これらの機関から飛行の了解を得る必要があります。

調整が必要となる可能性のある機関

  • 空港管理者・航空管制機関: 飛行空域が空港周辺や管制圏に該当する場合。
  • 航空交通管制センター: 飛行空域が民間訓練試験空域に該当する場合。
  • 防衛省: 飛行空域が自衛隊の管理空域に該当する場合。
  • その他関係機関: 国土交通省が指定するその他の機関(例:重要施設の管理者など)。

事前調整の具体的な流れ

タスク 1:飛行空域が空港等の周辺空域、管制圏に該当しないか確認

  • 地理院地図で「空港等設置管理者・空域を管轄する機関の連絡先について」で確認します。

➡地図上緑色の空域は空港などの周辺、青色の空域が管制圏

  • 該当する場合は、記載されている連絡先に連絡し、希望する高度での飛行が可能か確認します。
  • 空港周辺の場合は、直接空港に連絡が必要です。
  • 連絡時には、タスク 4(海抜高度)と タスク 5(緯度経度)の情報が必要になります。

タスク  2:飛行空域が進入管制区エリアに該当しないか確認

  • タスク  1と同様の地理院地図で確認します。➡地図上青色空域が進入管制区エリア
  • 該当する場合は、記載されている連絡先に連絡し、希望する高度での飛行が可能か確認します。
  • 連絡時には、タスク 4(海抜高度)とタスク 5(緯度経度)の情報が必要です。

タスク 3:飛行空域が民間訓練試験空域に該当しないか確認

  • タスク 1と同様の地理院地図で確認します。➡地図上青色空域が民間訓練試験空域
  • 該当する場合は、航空交通管制センターに連絡し、希望する高度での飛行が可能か確認します。
  • 航空交通管制センターの連絡先も同ウェブサイトに記載されています。
  • 連絡時には、 タスク 4(海抜高度)とタスク 5(緯度経度)の情報が必要です。

タスク  4:飛行空域の海抜高度を調べる

  • 国土地理院地図を利用し、飛行予定地点の標高を確認します。
  • 飛行させる高度(対地高度)と標高を足したものが海抜高度となります。
  •  航空局とのやり取りは海抜高度が基準となります。
  • 例:標高50mの地点で500mまで上昇する場合、海抜高度は550m。

タスク  5:飛行空域の緯度経度を調べる

  • 同じく国土地理院地図を利用します。選択した地点のURLに緯度経度の情報が含まれています(10進法)。
  • 四角形の飛行エリアを設定する場合は、四隅の緯度経度が必要です。

タスク  6:該当する管轄機関に連絡する

  • タスク  1~3で確認した結果に基づき、該当する調整機関へ連絡します。
  • いずれの機関にも該当しない場合は、下に記載されている「管轄機関の連絡先」にメールで問い合わせます。

管轄機関の連絡先

東京航空交通管制部 mail:mujinki-t022@mlit.go.jp
神戸航空交通管制部 mail:cab-kobe-acc-op@ki.mlit.go.jp
福岡航空交通管制部 mail:cab-facckansei-unyou@gxb.mlit.go.jp

※事前調整にあたっては、こちらもご確認ください。

航空交通管理センター・航空交通管制部からのお知らせ

事前調整のポイント

  • 民間訓練試験空域の場合は航空交通管制センター、それ以外は該当する機関に連絡します。
  • 事前調整には短くても1週間程度の時間がかかるため、早めの確認が非常に重要です。

2.2 DIPS(ドローン情報基盤システム)での申請

関係機関との調整が完了し、飛行の了解を得られたら、いよいよ国土交通省の**DIPS(ドローン情報基盤システム)**を通じて飛行許可申請を行います。

申請の基本的な流れは通常の包括申請と類似していますが、高高度飛行特有の注意点があります。

STEP 1:申請する航空事務所の選択

  • 通常の包括申請では地方航空局に申請しますが、高高度飛行の場合は、飛行場所を管轄する「空港事務所」に申請を提出します。間違えないように注意しましょう。

STEP 2:調整結果の記載

DIPSの申請画面には、事前に連絡を取り、調整を行った機関の名称と、その調整結果の概要を入力する欄があります。ここで重要なのは、単に「連絡済み」と書くのではなく、「〇〇機関より、高度〇〇mまでの飛行について問題なしとの回答を得ました」のように、具体的な調整内容を簡潔に記述することです。これにより、審査官は事前調整が適切に行われているかを把握しやすくなります。

STEP 3:特記事項の入力

特記事項の欄は、申請内容を補足するために非常に重要です。高高度飛行許可申請においては、以下の情報を漏れなく、かつ正確に記載する必要があります。

  • 事前調整の実施と結果: 「〇〇(空域を管轄する具体的な機関名)」と調整済みである旨を明記します。
  • 調整の完了日: 事前調整の最終的な返答を受けた年月日を記載します。
  • 具体的な飛行日時: 「〇月〇日〇時から〇時まで」のように、ピンポイントの日時を記載します。年間を通じての許可は原則として認められないため、注意が必要です。
  • 同時飛行させる機体数: 申請する飛行において、同時に飛行させるドローンの機体数を記入します。
  • 他の特定飛行許可情報: 150m以上の高度での飛行以外にも、例えばDID地区での飛行や目視外飛行など、別途許可を得ている場合は、その許可年月日と許可証の番号を正確に記載します。

重要なのは、事前調整で関係機関と合意した内容と、DIPSへの記載内容が完全に一致していることです。

食い違いがあると、審査に時間がかかったり、補正となりますので注意ください。

STEP 4:飛行場所・経路の設定

  • 飛行場所の設定では、「特定の場所・経路で飛行する」を選択します。
  • 次の画面で、事前調整で確認した飛行エリアを地図上で詳細に作成します。資料1にあるように、座標を用いて正確な飛行エリアを示す必要があります。離発着場所も必ず含めてください。

DIPS申請編のポイント

  • 申請先は管轄の空港事務所: 高高度飛行の許可申請は、通常の包括申請とは異なり、飛行場所を管轄する地方航空局ではなく、空港事務所に行います。管轄の空港事務所を間違えないように注意しましょう。
  • 事前調整内容との整合性: 何度も強調しますが、事前に関係機関と調整した内容と、DIPSに入力する情報(特に飛行日時、高度、範囲など)は、一言一句違わないように記載することが、スムーズな許可取得の鍵となります。

 

2.3 許可取得後の手続き:DJI FlySafe申請(DJI機の場合)

DJI製のドローンで高度500m以上を飛行させる場合、DIPSの許可に加えて、DJIのFlySafeシステムでのカスタムロック解除申請が必要となります。

申請前の準備

  • 機体・パイロット登録

DJI FlySafeへのログインにはDJIアカウントが必要です。事前に機体(シリアルナンバーが必要)とパイロット(DJIアカウントのメールアドレス)の登録を済ませておきます。

  • 翻訳: 取得した飛行許可承認書を英語または中国語に翻訳したデータが必要です。

Google翻訳などを活用しましょう。場合によっては、飛行高度が記載された書類の添付を求められることがあります。

FlySafe申請の手順

  1. DJI FlySafeウェブサイトにログインし、「カスタムロック解除」を選択します。
  2. ロック解除タイプで「カスタムロック解除」を選択します。
  3. 事前に登録した機体と操縦者の情報を選択します。
  4. 各情報を入力します。
    • 区域を選択: 地図上で飛行エリア(離発着場所を含む)を作成します。
    • 高度: 対地高度を入力します。
    • ロック解除申請理由: 空撮など、具体的な目的を記載します。
    • ファイル: 翻訳した許可書などを添付します。
  5. 申請を送信します。通常、1時間以内に結果が通知されます。拒否された場合は、理由を確認し修正して再提出します。

機体での設定

  1. インターネットに接続された状態でドローンの電源を入れます。
  2. 設定画面の「安全」にある「GEO区域をロック解除」を選択します。
  3. 「アカウントのロック解除ライセンス」に許可された空域の情報が表示されるので、機体にインポートします。
  4. 「機体のロック解除ライセンス」にインポートしたライセンスが表示されるので、ONにします。これでジオフェンスが有効になります。

注意点

  • カスタムロック解除の有効期間はFlySafeで申請した期間のみです。期間を過ぎると自動的にOFFになります。
  • ジオフェンスがONになっていると、申請した空域から出られなくなる可能性があるため、飛行前にプロポの地図で紫色の許可空域を必ず確認し、離発着場所が空域に含まれていることを確認してください。

3. 安全第一:高高度飛行時の注意点

高高度飛行は、通常の飛行よりもリスクが高くなることを十分に認識し、安全対策を徹底することが重要です。

  • 他の航空機の確認: 事前調整を行っているとはいえ、100%他の航空機がいないとは限りません。特に150m以上の空域はヘリコプターなどの飛行空域と重なる可能性があるため、常に周囲の状況に注意し、他の航空機を発見した場合は速やかに着陸させてください。
  • 風速の確認: 高度が高くなるほど風速は強くなる傾向があります。高高度の風速を予測できるアプリなどを活用し、安全な風速範囲内で飛行するようにしてください。機体によっては、強風時に安全警告が表示されるため、常にプロポの画面を確認しましょう。
  • 保険への加入: 万が一の事故に備え、ドローン保険への加入は必須です。高高度での機体トラブルは、地上への影響も大きくなる可能性があります。

4. まとめ:高高度からの絶景をあなたの手に

この記事では、ドローンの150m以上の高高度飛行に関する許可申請の手順と注意点について詳しく解説しました。

高高度飛行の許可取得は、事前調整など手間がかかる部分もありますが、決して不可能ではありません。国土交通省のルールをしっかりと理解し、正しい手順で申請を行うことで、あなたも必ず新たな空の映像を手に入れることができるでしょう。

**行政書士である私は、ドローンの法的手続きに関するあなたの疑問や不安を解消し、スムーズな許可取得をサポートいたします。**もし申請手続きで困ったことや、さらに詳しい情報を知りたい場合は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

さあ、大空へ飛び立ち、まだ見ぬ絶景をその目に焼き付けましょう!

【読者の皆様へ】

この記事が、あなたの高高度飛行への挑戦の一助となれば幸いです。ドローンの飛行に関する法規制は常に変化する可能性がありますので、最新の情報を国土交通省のウェブサイト等で確認するようにしてください。安全第一で、素晴らしい空撮体験を実現してください。

お問い合わせはこちらから